初めての法人破産申立(45)

代表者から義理があるのでどうしても返済したい債権者が1人いますと懇願された場合や今後の自分と家族の生活のために300万円は手元に残したまま申立をしたい懇願された場合に申立代理人はどのように対処すべきでしょうか。
パネラーの先生からはこのような偏頗弁済は後に否認されることになるので、代理人としては止めるように説得することになる。
財産を隠したまま申立をすることは破産犯罪に該当する可能性が高いことを伝えて思いとどまるように説得するという話しがありました。
これはその通りでしょう。むしろ代理人に相談せずに偏頗弁済や財産の隠匿を行ってしまうこともあるので、破産申立の場合は受任以降は当然として相談を受けたときから注意すべきです。

(注)本件は平成24年2月4日に行われた全倒ネット関東地区研修会のパネルディスカッションのポイントをパネラーの1人である石川が個人的に理解したところをまとめたものです。なお、よくある法人破産の具体的事例を前提にディスカッションが行われています。

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