初めての法人破産申立(9)

私が管財人をした法人破産事件で開始決定前に電気の供給契約が切られていたことがありました。
当初は管財業務に必要はないと思われましたが、大きな倉庫の中に機械や車両が残されており、それを搬出するために電動シャッターを動かすことができずに苦労しました。
その事件では東京電力と交渉して、スポット契約で1日だけ電気を通してもらうことで対応しました。

また、観光ホテルの破産管財人代理をした事件では電気の契約が解除されていませんでした。これはその方が良かったのですが、基本料金だけで月額100万円近い料金がかかることが判明して、びっくりしたことがあります。
その事件では基本料金を下げる契約に切り替えました。

このように経験を積むことで臨機応変な対応ができるようになりますし、管財事件の経験を申立にいかすことができます。皆さんも積極的に管財事件に取り組んで下さい。
(注)本件は平成24年2月4日に行われた全倒ネット関東地区研修会のパネルディスカッションのポイントをパネラーの1人である石川が個人的に理解したところをまとめたものです。なお、よくある法人破産の具体的事例を前提にディスカッションが行われています。

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